平成12年6月10日(土)、くちなしの会の主催で、「広島県民文化センターふくやま」に、広島市在住の親業訓練協会講師《植木マユミ》先生をお招きして親業講演会が開かれました。
テーマ親の自立・子どもの自立
 「子育て」とは、社会人として子どもが外に出て、いろんな困難にぶつかった時、親がいなくなっても、自分の力で考えて受け止め、行動でき、その責任をとれる自立心を身につけた子どもに育てることです。
 子どもに、衣食住を与えてやれば、体は親がいなくても育ちます。親業では、心の自立が必要であると、言っているのです。
子どもの心を育てながら、親と子のつながりを持ちながら育てていくために親が、子どもにどう関わるか、親としてどう対応していくかが、大切なのです。つまり、親の勉強なのです。(親業=自分業)
 そのため、自分を見つめ、自分を知っていく。そして、親の心の成長とともに、子どもの心が成長するのです。これはとても時間がかかります。
 子どもが一人前になるには、いろんな事を経験し、成長します。いけない事とは知っていても、いろんな事をしたいと思うと、体が動いてしまう。
「良いと言う事をし、悪いと言う事はしない」と言うように生きていければ人間はすごく楽である。しかし、なかなか、そう言う風には生きていけない。これは人間としてあたりまえのことです。だから、いろんな事が起こるのです。何か事が起きたとき、この時が心を育てるチャンスなのです。子どもを責めるのではなく、親や、まわりの大人達が、その時の子どもの気持ちをくんで聞く事が大切なのです。
 そして、この時の対応の仕方が子どもの人生に大きく関わってくるのです。
 人間は、心がストレスでいっぱいの時、何も受け入れられない。心と心を通わし合いながら、絆を作っていく方法として、親業では、能動的な聞き方等、いろんな方法があります。
 人間、辛い時ほど、元気の無い時ほど、はげますのでなく、目いっぱい優しくしてください。辛い時ほど、優しさがそだちます。人の苦しみのわかる人間になります。