平成13年4月22日(日)  神辺公民館にて
 
 過保護とか過干渉というのは、子ども達の勇気を著しくくじくんです。つまり、「自分の力で私は生きられるんだ、誰にも頼らなくても、自分の人生の課題を自分の力で解決していけるんだと言う、そういう勇気をものすごくくじくでしょう。
 親が「駄目よ、あなた。まだそれは出来ないから、私がしてあげるからね」って言ってたらね。
 だから勇気づけと言うのは、とても沢山の意味のある言葉です。生活のなかで、例えば夫婦のちょっとしたやり取り、親子のちょっとした言葉の掛け方から始まって、育児だとか、対人関係全体に対する根本的な姿勢までを言う言葉なんです。
 子ども達を勇気のある大人にしたいと思うよね、当然。勇気のある大人って何かと言うと、自分の力で、自分の足で歩ける人の事です。自分の足で歩けると言うのは、自立すると言う事です。自分の足で歩く大人をつくろうと思ったら、親が一日も早く代わりに歩いてやるのをやめる事。それが最大の勇気づけだ。それは、冷たく突き放すことではなく、聞いてきたことには、積極的に答え、頼まれた事には、出来る範囲でやってあげることです。

ここで、勇気づけのことばかけを少し体験してみてください。

 ある場面を想像して、自分が子どもになった時、母親から言われた言葉 をどう感じるか考えてみてください。

場面1
夕食の準備をしています。そこへ子どもが「ねえ、遊んで・・・」と言って来ました。どうしても手が離せません。

対応1:厳しく叱る。「駄目よ、今は。あっちへ行ってなさい!」

対応2:無視しつづける。

対応3:「今忙しいから、後でね」と言いましたが、子どもは聞きません。とうとう根負けして子どもと遊んであげました。

対応4:あなたならどうしますか?

 あなたの言葉掛けで、子どもは何を学ぶでしょう。
自分は親から愛されているだろうか、家族の役に立っているだろうか、家族は自分の味方なのだろうか、自分は人とうまくやっていける力があるだろうか等、大人の何気ない言葉によって、子ども達は、いろんな事を感じているのです。一度お友達同士で、親と子どもになって、日常の会話で、子どもの気持ちを体験してみてはどうでしょうか。