フリースクールとは
国や行政が作る学校ではなく、市民・国民が自由に作りだし、内容も、国や行政のカリキュラムから
自由に教育活動を行っている教育機関をさしている。
 先生が子どもに教え込むのではなく、子どもの興味・関心・個性を尊重しながら、子どもと共に、今日1日を創ろうとしているのです。
 こういったフリースクールは、欧米では古くからあるのですが、日本では、最近になって、登校拒否の子どもが激増したため、フリースクールの道が開かれたと考えられます。
日本では、フリースクールを誰がつくったとしても、教育=学校教育と考えられており、学校以外の道を社会が許さなかったのです。また、戦後の高度成長は、高度学歴社会を生み出し、高学歴をとることこそ人生の幸せと多くの日本人は思っています。(現在もそう思っている人は沢山います)
 学歴社会は子ども達に、受験戦争と管理教育を強いる事になるのです。
学校はストレス化し、勉強は選別、差別の道具となりました。そして、いじめ、いじめ自殺、校内暴力、無気力、非行が社会問題になり、登校拒否、不登校が激増し始めました。
 そんな子ども達は、経済的困難でも病気からでもなく、学校に行きたくなかったり、行こうとは思うが、行かれない状態に追い込まれたのです。大人は、このような子ども達に対して、学校に行かない事を許さず、問題児として扱い、登校を強要し、あげくの果ては、病院や、矯正施設へつれていきました。
逃げ場の無くなった子どもの何人かは、自殺へと追い込まれました。
 この状況の中、子ども達には、休む権利もあるし、学校以外の場を選ぶ権利もあると気づいた親、市民、上からの押し付け教育を望まない人々によって、フリースクールが作られていったのです。
 現在のフリースクールの規模、活動のあり方はさまざまで、人数も2〜3人の所から、200人というところもあります。開室も、毎日のところや、週1日とか土日のみ、夕方のみというところもあります。場所も、環境に恵まれた広い敷地を持つところから、一戸建てビル、マンションの一室、公民館、自宅などさまざまです。
 子ども達の活動も、教育学習を中心にしたもの、アウトドア体験を中心にしたもの、まったくプログラムを組まないもの、子ども主体に考え合い、作っていくものとさまざまです。
そして、小中学生は、フリースクールに通ってきていても、元の在籍校を進級、卒業する形になっている。
その後、進学するもの、アルバイトや就職、また、自分のやりたい事を見つけて頑張っている人など、学校をきちんと出た人とあまり変わらない人生を送っているのです。
 日本のフリースクールは「不登校」とわかちがたく結びついている。
「学校に適応できない子が通うところで、社会にも適応できない子ども達が通うところ」と見られている。フリースクールへの否定的なまなざしは、フリースクールの存在を、海外のように「教育の一形態」と見て選択すると言うことを妨げている。
 また、フリースクールへ通う子ども達自身も学校に行かない事へのプレッシャーがあって、不安から脱出できなかったりフリースクールへ通うことを理解されにくかったりの状況もある。
日本社会の価値観が変わり、学校だけではなく、多様な選択の道があるのだと言う事を、皆さんに理解してもらう事が今後の課題です。

福山にも 
自由館(館長 福井一仁) というところがあります。
 開館時間  月〜土 13:00〜18:00
 費用     月額 ¥30,000 
 場所     福山市北吉津町5ー6ー9
 電話     0849-21-2322
 Eメール   jiyukan@mx4.tiki.ne.jp